語感による科学的名づけ

欧米語 外論    冗談にも程が無い

   ⇒ 語感言語学 英語にない日本語

   ビット・コイン マネー キャッシュ チップ  

近代言語学の父といわれるフェルディナン・ド・ソシュールは「言語学の第一原理」として「意味と音との恣意性」を言っている。すなわち、言葉の音と意味との間には何ら関係がないと言っている。
一方、九州帝国大学教授であった西原忠毅先生は「音声と意味(SOUND AND SENSE)」のなかで英語にも音と意味とに関連のあるものが多くあることを例を挙げながら論じておられる。西原教授は英語学と音声学の先生である。また、先生は日本の短歌にも通じておられ言葉の語音感に関心を持っておられたのである。
 将来、現在の通貨に取って代わるであろうと言われるビットコインなるものが現れた。ネット空間上の通貨である。その語感が面白いので他の通貨に関する言葉と合わせて分析してみた。何となくその特質を表しているような気がするがどうだろう。
       (平成29年4月7日)

BITMONEYCOINCASHCHIP
1濃い・厚い柔らか固 い軽 い明るい
2重 い大きい・多い小さい・少い明るい軽 い
3大きい・多い温 か軽 い薄い・淡い小さい・少い
4温 か明るい冷たい小さい・少い薄い・淡い
5暗 い濃い・厚い乾いた冷たい冷たい
1粘 り粘 りキ レ速 い速 い
2キ レ濁 り透明感動 き動 き
3鈍 い遅 い鋭 い鋭 い滑らか
4激しい鈍 い抵抗感透明感透明感
5前 へ抵抗感遅 い滑らか鋭 い
1充満・充実親近感纏まり親近感集 中
2迫力・パワー抑 圧回 転拡 散乱 れ
3弾 け繋がり高級感楽しい輝 き
4乱 れ安心・安定感輝 き上 品親近感
5纏まり充満・充実かわいい浮遊感楽しい

   欧米語 外論   冗談にも程が・無い  

語感分析の見地から外国語を見たものです。現在使われていることばで、言語の始まりを論じたり、かなりいいかげんです。しかし、その中に一片の真理でも見つかればと真剣に考えました。

英語の二重構造  

欧米語は、ことばの構成単位であるシラブルが3000余もあり、そのシラブルが母音と子音の規則的な組み立てになっていないことから、欧米語の成り立ちは、まず、音のカタマリがあって、それが削り込まれて作られた、いわゆる、ブロック・ケービング方式であり、やまとことばは、母音と子音一つ一つから拍を作り、拍を組み合わせてことばを作る、チップ・組み立て方式であり、ことばの成り立ちが根本的に異なり、全く起源を異にすることばではないかと考えていた。

しかし、最近欧米語の中にもチップ・組み立て方式のものがあり、欧米語は二重構造になっているのではないかと考えるようになった。すなわち、基底にチップ・組み立て方式のものがあり、その上にブロック・ケービング方式のものが覆いかぶさって、全体的には  ブロック・ケービング方式に見えるのではないか。
古代人が、最初にことばを使うようになったとき、それが警告・おどし、あるいは、グルーミング・なだめ であれ、最初の主張のことばは、私 であったろう。やまとことばは、a(吾)、英語では、ai(I、古語は知らない)。
そして、次に出てくるのが、我々、お前、彼らであり、これ、それ、あれ というようなことばであったろう。これらの原初的と思われることばを並べてみると以下の通りである。
(ただし、現在の英語。もともとがどうであったかも調べる必要があるが、現在の姿を見ることによっても、人々がどのように考えたかを推測することができる。)

I     AM     WAS
WE    ARE    WERE
YOU   ARE    WERE
HE    IS     WAS
SHE   IS     WAS
THEY  ARE    WERE
IT    IS     WAS
THIS  IS     WAS
THAT  IS     WAS
THESE ARE    WERE
THOSE ARE    WERE

THE THIS THAT THESE THOSE THEY THERE
WHO WHAT WHEN WHERE WHICH

語感言語学の立場から、これらを眺めると、

I(ai)と WE(ui) は a と u の入れ替え。
YOU(yu−)は 音素的には、WE の逆、すなわち、 iu。
HE、SHE は S をつけただけ。(hi が shi)(h音は声門音で母音に近い)
IS,WAS は i を wo に置換え。( w は uo)
ARE,WERE は u をつけただけ。
THE,THIS、THAT,THEY、・・・・ (TH の共有)
WHO,WHAT,WHERE,WHICH,・・・ (WH の共有)

以上のことから分かるのは、一つ一つのシラブルでありながら、パーツの一部を取り替えることによって他のことばを作ったり、同じ方向のことばを作るのに共通の音を使ったりしておりパーツ・組み立て方式であった可能性が高い。また、使われている音素が母音中心で、その数も限られており原初的と思われる。
以上の推測が正しいとすると、原初的なことばはパーツ・組み立て方式であったということになる。そして、欧米語は、ことばの多様化にブロック・ケービング方式で対処し、やまとことばは旧来の方式を守り通したことになる。
欧米語は、かなり初期の段階で、シラブルとして拍のような整理された方式を見つけることができず、母音、子音グジャグジャのまま多様化が進んだためではあるまいか。ただ、そのゆえに、母音に引っ張られずに子音中心の言語への移行も可能になったのであろう。

英語も a から始まった?  

やまとことばは、存在するものすべてを表わすことば ア(a) から始まった。(と思う。)
私も a、あなたも a、空も海も a だったのである。
その a に w が付いて 吾(wa)、 n を付けて 汝(na)、 k を付けて 彼(ka)、 t を付けて 誰(ta)。そして、それらが成長して ware,nare,kare,tare となっていった。
一方、ものとしての存在に対しては、後ろに re を付けて アレ(are)。そして距離感の違いを k,s,t で出して、アレ、コレ、ソレ、トレ が生まれ、アノ、コノ、ソノ、トノ、 そして、 アソコ、ココ、ソコ、トコ と広がっていった。
また、動きを表わす ru,ku が付いて アル(在る)、アク(開く) が生まれ、アル から アルク、アク から アケル、アカルイ、アカイ などが生まれてきた。
アマ(天・海)もこの流れの中から生まれてきたのだろう。(そして、雨も。)

現在の英語も、現状を結果としてみると、a で始まったと考えることが出来る。
すなわち、すべての存在としての a があって、そこから ai(I)、そして、 a が入れ替わって ui(We)、これがひっくり返って iu(yu―you)。
一方、ものとしての存在としては、不定冠詞 a として残り、具体的に指定するものとして z音 が導入され、これが今も定冠詞 the として残っている。
そして、the is から this、the at から that が生まれた。(のかも)
また、 a は存在という事態を表わすものとして a:(are)が出来、 a: で口をつぐむと am が出来た。(いずれが先かは分からない。 ai a: ( I are)であったかも。)
the よりももっと絞り込まれた表現として it が生まれ、その be動詞として is(iz)が生まれた。
なぜ a という表現に対して z が生まれたかは分からない。
語感言語学の見地からは、規則性がいろいろ垣間見えるものの、やまとことばほどはっきりしていないのは、言語がいろいろの要因で変化を受けてきたからであろう。印度ヨーロッパ祖語にさかのぼると、もっと見えてくるものがあるだろう。

やまとことばと英語の対比で見ると、a で始まったのは同じとして、やまとことばは a を中心に u がつき、n がつき、k,t がつくという形で人間関係を表わしていった。
一方、英語は、a に i がついて ai になり、a が入れ替わって u になり、h になり、sh になった。(We、he,she)。すなわち、i が中心になった。(この流れの中で、it も is も生まれてきたのだろう。)
人間関係を表わすのに、やまとことばは a が中心に、英語は i が中心にことばが作られていった。a か i か。これはどちらでもよく、たまたま a になり、i になっただけだと、多分、ソシュールはいうだろう。これは、ことばの音の響きのもつイメージの違いに全く気づいていない、大変な誤りである。
文字もなく、ことばが育ち始めた頃の我々の祖先は、ことばの音の響きの違いのニュアンスにも鋭敏であったに違いない。
語感的には、a と i は母音の中では対極にある。
a を発声したときの体感は、結果として、明るく、おおらかで、あったかい。一方、i は鋭く、冷たい。 a はあいまいで、やさしく、i はキッパリと意志を感じさせる。
言い換えれば、a はアナログ的で情緒的、i は母音の中では一番デジタル的で知的で意志を感じさせる。その意味で、i は子音に最も近い母音でもある。
人間関係を情的つながりと考えるか、意志のぶつかり合いと考えるか、その違いがはっきり現れているのである。a と i の選択は、決して恣意的ではない。
現在の日本語と欧米語との違いが、すでにこのあたりから始まっているのだろうか。

 

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