語感による科学的名づけ

分析例ーさくら

   VarietyとDiversity  

先ごろ発売になったマ−ク・ピーターセンの「英語のこころ」(インターナショナル新書)を読んでいたら、varietyとdiversityは共に多様性を意味するが、使われる場面が違うと書いてあった。例えば、アイスクリームの味の違いはvarietyだが、人種の違いはdiversityだとあった。これは、varietyのもつ語感が軽く、diversityが重いからだと言う。これはまさに発音体感そのものである。英語人も語感を感じ分けているのである。そこでこの二つの英単語を分析してみた。ただ、英単語はいろいろなものが組み合わさっているので、発音の中心となる音だけを比較することにした。Varieとdiveである。出来るだけ、英語人の発音に忠実になるように心掛けた。
   (平成30年5月8日)

Varie''''Dive
1バラケ・散ばり''''パワー・力感
2乱 れ''''勢 い
3跳ね・躍動''''多 い
4軽 い''''充 満
5パワー・力感''''重量感
6明るい重 い
7楽しい濁 り
8賑やか跳ね・躍動
9殻・中空存在感
10振動・内動激しい
*******************
1明るい重 い
2軽 い濃 い
3希 薄豊 か
4粗 い湿った
5小さい

   カミ ほとけ GOD は違うか  

「‘カミ’、‘ほとけ’に誓って」とか「‘カミ’も‘ほとけ’もあるものか」、「神さま、仏様、稲生様!」などと日本人は‘カミ’、‘ほとけ’を同列に扱う。しかし、‘カミ’と‘ほとけ’は違う。Godも違う。
Godは西洋の神、一神教の神である。‘仏’は仏教と共にやってきた。‘カミ’は有史以前からの土着の神々である。それぞれに対して日本人の持つ感じ方は違う。水死体で浜に上がった土佐衛門は‘ほとけ’であるが、戦死して靖国に祭られているのは‘カミ’である。仏様に対しては‘仏心を出した’、‘仏の顔も三度まで’と言い温情を感じているが、神様には‘神のみぞ知る’、‘神頼み’、‘神通力’、‘神ってる’などと言い超越した力を期待している。
それでは、それぞれの語感はどうか。分析してみた。神には清潔さ(さわやかさ、いさぎよさ)、仏には温かさ(救いの)、そして、Godには力・威圧感を感じるようだ。
なお、‘カムイ’はアイヌ語。‘カミ’の古形は‘カム’である。
    (平成29年10月31日)

カ ミほとけGODカムイGod
1キリリ温 か力強いキリリ力強い
2クリアなつかしいたくましい緻 密たくましい
3精 密温 厚男性的精 密強 烈
4シャープやすらぎ強 烈クリアワイルド
5緻 密信頼感ワイルドシャープ激しい
1積極的(主体的)心的・内面的迫力・勢い高 い迫力・勢い
2高 い澱み感積極的(主体的)積極的(主体的)積極的(主体的)
3切 れ受 身大きい意思・指向性大きい
4乾いた温かい重  い鋭い・線的インパクト
5薄  い鈍 い鈍 い切 れ重  い
******************************
1小さい温かい大きい小さい大きい
2乾いた湿った重 い固 い重 い
3固 い固 い濃 い冷たい濃 い
4淡 い淡 い固 い乾いた固 い
5切 れ大きい温かい淡 い温かい

   希望 失望 絶望  

‘希望’は和語。‘失望’、‘絶望’は大陸から伝わった言葉のようである。したがって、‘失望’、‘絶望’は音のイメージが意味を反映しているとは必ずしも言えない。ただ、音のイメージが意味を裏切っているとも言い難い。なぜなら、当時の日本人がこれらの言葉の音を日本語流に聞きなして漢音、呉音などとして受け入れたからである。
この三つの言葉の音がどのようなイメージを持っているか分析してみた。結果、‘希望’にはキレと明るさがあり、‘失望’には水の流れ去るあっさりさと冷たさがあり、‘絶望’には雑なるものが立ち塞がり迫りくるイメージがある。やはり意味とは矛盾してはいない。
分析結果は下記の通である。
    (平成29年10月31日)

希 望失 望絶 望
1積極的(主体的)心的・内面的心的・内面的
2個別・離散性積極的(主体的)深 み
3迫力・勢い静 さ躊 躇
4心的・内面的自然に抵抗感
5切 れ低 い個別・離散性
1小さい冷たい重 い
2固 い滑らか湿った
3大きい大きい濃 い
4乾いた濃 い大きい
5濃 い湿った落着いた

   希 望  

希望という言葉の意味は、‘希’にまれに起こることを願うという意味があり、‘望’に遥かなるものを望むという意味合いがあるので、合わせて、めったに起こらない大きなものを願望するということになるのだろうか。
音の持つイメージは次の表の通りである。‘キ’には鋭さ、固さ、明るさがあり、輝きが感じられる。‘ボー’には豊かさ、大きさが感じられる。通常の発音は‘ボー’、あるいは‘ボオ’であるが、‘望’の正式の読みは‘ボウ’である。合わせて分析してみた。大きな違いはない。この音のイメージを図形で表してみた。色も付けてみた。どうだろう。
      (平成29年10月3日)
画像の説明

希 望ボーボオボウ
1はなやかキリリ包容力包容力包容力
2包容力クリア豊 か円 熟力強い
3充 実精 密おおらかおおらか充 実
4豊 か緻 密くつろぎ豊 かこってり
5あざやかシャープ円 熟信頼感円 熟
*************************

   シャンシャン、シンシン、シェイシェイ、カンカン  

上野動物園のパンダの赤ちゃんの名前が決まった。パンダたちの他のお名前を合わせて分析してみた。微妙な違いがあって面白い。
      (平成29年10月3日)

シャンシャンシンシンシェイシェイレンレンカンカン
1さわやか静 かしっとり楽しさ乾いた
2シャープさみしい滲みる散らばり輝 き
3滑らかシック湿り気揺れ・揺らぎ派手・華やか
4スリムしっとり静 かチャレンジ豪 華
5速 いしっくりさみしい輝 きカ・タ・イ
6洗 練渋 いシック潤 い明るい
''''''''''''''''''''''''
1リズム滲入り湿 り照り・輝き乾 燥
2滑らか集 中迫 りリズム照り・輝き
3動 き湿 りメンタル乱 れキ レ
''''''''''''''''''''''''
1滑らか冷たい鋭 い滑らか固 い
2明るい鋭 い冷たい希 薄乾いた
3希 薄キ レキ レ柔らか明るい
******************************

   キーヒン・ケーヘン・コーヘン  

今朝の新聞に言語学者の書いた方言についての面白いコラムが載っていた。
「来ない」というところを方言で、京都では「キーヒン」、大阪では「ケーヘン」、神戸では「コーヘン」と言うのだそうだ。キとケとコの違いである。突き詰めると、 /i/ と /e/ と /o/ の違いである。何となくニュアンスが違う。
どう違うか。「キーヒン」には、明るいキレに冷たさがある。「ケーヘン」には忌々しさと後に引きずる感じがある。「コーヘン」にはかわいい纏まりと重さがある。結果として、「キーヒン」にはきっぱりと切り捨てるようなニュアンスがあり、「ケーヘン」には未練が残るイメージがあり、「コーヘン」には困ったなとちょっと怒ったニュアンスが感じられる。
なお、「来る」の否定形は「コない」であるから、「コーヘン」が原型に一番近いのだろう。私は神戸の出身だが、神戸では「コヤヘン」とも言う。「コヤヘン」には訝りのニュアンスが感じられる。ヤに怪しさのニュアンスがあるからである。
   (27年12月5日)

   コウモリの赤ちゃんの鳴き声  

「河合隼雄の幸福論」を読んでいたら、すごい記述に出くわした。コウモリが日本語を喋り、コウモリの赤ちゃんが「おかあさん」と鳴くのだそうだ。河合隼雄は臨床心理学者で京都大学名誉教授、日本を代表する文化人である。
その部分を引用すると、
「確かに、コウモリは高周波の音波を出して交信し合っていることは知っていたが、それを人間の聞ける範囲に波長を変えると、「日本語」になるというのだから、うそのような話である。そしてテレビをみてみると、赤ちゃんのコウモリが母親を呼んでいる「声」が「おかあさん」とはっきり聞こえてくるのだ。」。そして、
「「ママ」というのも発音しやすいし、甘い感じもする・・・」とも言っている。
早速、引用もとのNHKテレビ「クイズ日本人の質問」をネット検索してみたが、古くなってしまったためか、ヒットしない。
しかし、よく考えてみるとあり得るかもしれないと思い始めた。
かって読んだ角田忠信の「日本人の脳」によると、日本人だけが虫の声を言葉と同じ左脳で聞き、欧米人は虫の声は雑音と同じく右脳で聞くのだと言う。そして、虫の声の波形は母音に似ていて、日本人だけが単母音も左脳で言葉として聞くのだそうだ。このことと関係があるのではないかと思いだしたのである。
河合隼雄のこの話が本当であるとすると、コウモリの声の変換した波形が、虫の声と同じように、母音に似ているのではないか。日本語は母音が中心で、母音がよく効いているが、欧米語は子音が中心であるため、コウモリの声を言葉として聞くと日本語に聞こえるということなのではないだろうか。
ただ、コウモリの赤ちゃんの声が「おかあさん」と聞こえるというのは出来過ぎのような気もするが、「おかあさん」が音として赤ちゃんの素直な気持ちを表しているとすると、コウモリの赤ちゃんの素直な表出としての鳴き声は、似ていることもあり得るのかもしれない。
そこで、「おかーさん」の語感を分析してみた。同時に、「ママ、マミィ」も分析してみた。やはり、河合隼雄先生は言葉に対する鋭い感性(語感)も持っておられたようだ。
  (平成27年1月24日)

おかーさんマママミィ
語音感
1信頼感包容力豊 か
2豊 富豊 か包容力
3素 朴温 か豊 満
4包容力甘 い濡れた
5甘 い豊 満落ち着いた
言音感***************
1豊 か豊 か温 か
2大きい温 か濃 い
3温 か明るい湿った
4乾いた濃 い豊 か
5明るいゆっくりゆっくり

分析例ーさくら

   分析例ーさくら  

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fileさくらfile file桃子 file美保 fileしのぶ

人物イメージ語113中上位10

さくら桃 子美 保しのぶ
1快 活イキイキ充実した充実した元 気
2素 直社交的包容力温 か躍動感
3さわやか明 るい温 か豊 かほのぼの
4軽 やか清 楚豊 か包容力イキイキ
5オープン素 直どっしり豊 潤ワクワク
6ほがらかほがらか豊 潤信頼感かわいい
7のびのびピチピチ信頼感どっしり溌 剌
8ワクワクオープン円 満円 満のびのび
9カワイイかわいい温 厚温 厚世話好き
10さっぱりほのぼの重 厚ほのぼの社交的

画像の説明

  音は違うのに、意外な人が似ていますね。納得できますか  

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